アレルギー性鼻炎・花粉症・舌下免疫療法

アレルギー性鼻炎・花粉症でお困りで、当院を受診される患者様の数は大変多く、その原因として戦後のスギの植林や山林管理環境の悪さに加え、過度に清潔な生活習慣の定着、住まいの気密性向上、埃やダニなどのアレルゲンの増加などが挙げられます。
最近では、腸内環境とアレルギー疾患には関連性があると考えられていることから、食生活など栄養学的な観点からの指導も行っております。

アレルギー性鼻炎・花粉症の新しい検査方法

アレルギー性鼻炎・花粉症の治療においては、患者様ご自身のアレルギーの種類を知ることが非常に重要となります。それは、症状の予防、治療時期の決定などに役立てることができます。
アレルギーの種類を検査する方法としては血液検査が一般的で、当院でももちろん行っております。さらには、採血が難しいお子様、諸事情により採血ができない方、何度も診察に来られないので、検査当日に結果を知りたい方などのために、指先から少量の血液を採取するだけで検査が行えるアレルギー検査「イムノキャップラピッド」を導入しております。
ただし、「イムノキャップラピッド」では検査できる項目は、「スギ」「カモガヤ」「ブタクサ」「ヨモギ」「ゴキブリ」「ダニ」「イヌ」「ネコ」の8種類に限定されます。保険適用の検査ですので、診察時に主治医にお尋ねください。

治療方法

薬による治療
  • 「鼻炎の飲み薬は眠たくなるのでは?」とご心配される方が多いようです。最近では、眠気が少なく、効果の高い薬も多くなっています。飲み薬、点鼻薬、場合によりアレルギー性結膜炎に対する点眼薬を処方して治療します。
  • また、漢方薬も個々の体質、体調に応じて、処方しています。
炭酸ガスレーザー治療
  • 薬を飲んでも効果が少ない、薬の副作用で飲み続けられない、薬を飲みたくない、といった方もおられます。そういった場合に、レーザー治療を検討いただいています。健康保険が適用される治療です。
  • スギ花粉症、ヒノキ花粉症のみならず、ダニ・ハウスダストなど、アレルギーの種類に関係なく、治療できます。
  • 治療自体は、鼻内に表面麻酔を行った上で、両側の鼻粘膜に、3~5分ずつレーザーをあてて、焼灼します。入院の必要はなく、ほとんど痛みもありません。処置が行える中学生・高校生以上の方が対象になります。
  • 術後、しばらく鼻がつまる、鼻のかさぶたがつく、少し出血する、といった訴えがありますが、特に問題となることはありません。
舌下免疫治療
  • 平成26年よりスギ花粉、平成27年よりダニに対する舌下免疫治療が、始まりました(健康保険適用)。
  • 以下の注意点をご確認の上、診察の際にご相談ください。
舌下免疫療法の注意点

1スギ花粉エキスはスギ花粉症に対してのみ、ダニ舌下錠はダニアレルギーに対してのみ、効果が期待できます。治療前に症状の確認、血液検査、鼻汁好酸球検査などにより、しっかりと診断を行う必要があります。

22~3年間程度、毎日継続して治療(自宅での舌下薬の投与)を行う必要があります。

3治療終了後、「完全に症状がなくなる」「薬が必要なくなる」のではなく、「症状が軽減される」「薬を減らすことができる」という点をご理解ください。

4一般的に頻度は少ないとされていますが、アナフィラキシー(強いアレルギー反応)を起こす可能性があります。その他の副作用、副反応についても同様です。十分ご理解頂いた上で、治療を受けられるようにしてください。

5治療の対象年齢は12歳以上となります。また、ご高齢の方(60~65歳以上の方)につきましては、ご相談の上、適応かどうかを決定させて頂きます。

6現在治療中の病気、飲まれている薬、過去のアレルギー歴によっては、治療が行えない場合があります。事前のご相談、診察、診断により、適応かどうかを決定させて頂きます。

その他のアレルギー性鼻炎・花粉症対策

当院では、3つの「内環境」を改善することをご提案しています。症状を抑えるだけの“対症療法”が必要な場合もありますが、できる限り根本的な対策を、患者様とともに考え、実践していただきたいと思っています。

“室内環境”の改善

  • 特にダニやハウスダストにアレルギーをお持ちの方は、室内の環境改善がとても重要な対策になります。
  • 病院では、「部屋をまめにお掃除しましょうね」といった指導を受けることがあると思いますが、実際にはなかなか家のお掃除はできない方も多いと思います。
  • 当院では、お掃除のプロ“DUSK!N”と連携して、お部屋のどこにどれくらいダニがいるか?を測定したり、どういった器具を使ってどのようにお掃除をするかを、具体的にご相談いただいています。特に、小さなお子様がアレルギーで困っておられる方、鼻炎や気管支ぜんそくなど、アレルギー症状の程度がひどい方には、有効な対策になると思います。

“鼻内環境”の改善

  • インド伝統医学アーユルヴェーダでは、「鼻は脳の入り口」として、重要視されます。また、鼻の通りが悪く、口呼吸をすることは、あらゆる病気のもとになります。
  • アレルギー鼻炎・花粉症だけでなく、様々な病気の予防や治療のために、鼻・鼻呼吸を重視していただくよう、お話ししています。
  • 具体的には、以下の方法があります。
①鼻うがい(簡単な器具を使って、鼻のうがい、洗浄をする)
②鼻にオイルを入れる(セサミオイル、バーユなど)
③口呼吸改善体操(今井一彰医師考案のあいうべ体操)を指導する

(平成28年2月関西テレビにて取り上げられました)

当院で取扱いのある乳酸菌生成エキス『アルベックス』

腸内環境

  • 最近よく取り上げられていますが、「アレルギー疾患と腸内環境の関係」は密接で、とても重要です。
  • 診察をしていても、小さなお子様でも、種々のアレルギーを持っている方が増えています。遺伝的な要因のほかに、妊娠中のお母さんの食生活の乱れ、出産後母乳栄養期間の短さ、離乳食以降の食生活の乱れなど、食すなわち腸内環境の悪化が、アレルギー疾患の大きな原因といわれています。
  • 当院では、アレルギーをお持ちの方に対して、食事面の相談・指導を行っています。場合によっては、様々なサプリメントの使用により、腸内環境の改善をおすすめしています。

よくある質問

Q

年に一回だけ注射をすれば、花粉症がよくなる治療があると聞きました。どういう治療ですか?

A

年に一度だけ、注射(筋肉注射や鼻の中に直接注射)をして、花粉症を治療する、という場合、多くはステロイド剤というホルモン剤を使っています。
しかし、ステロイド剤は、ご存知の方も多いと思いますが、種々の副作用があり、基本的にこうした治療はおすすめしていません。
これまで治療を受けて異常がないので大丈夫、という方も、回数が増えていくと、副作用出現の危険性が増していきます。このため、ステロイド注射による花粉症治療は、当院では行っていません。
患者さんを集める目的で、一部の耳鼻科、内科の医師が行っているのが現状で、耳鼻咽喉科の学会においても、すすめられない治療とされています。

Q

レーザー治療は温度差のアレルギーにも効果がありますか?鼻がつまるのではなく鼻みずが出る人も、レーザー治療を受けて大丈夫ですか?

A

鼻炎のレーザー治療は、一般的には鼻粘膜にレーザーをあてて、アレルギーを起こしている粘膜を、変性させることで、症状を抑えることを目的とします。アレルギーの種類に関係なく、おおよそ、鼻つまりの85~95%、鼻みず・くしゃみの60~80%の症状が改善する、といわれています。
しかし、改善する率に差があるのは、やはり一人一人の鼻粘膜の状態や治療後の変化が様々だということだと思います。それをふまえて、鼻みずが出る症状でお困りでしたら、レーザー治療をご検討ください。

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