きた日誌

2015.10.31更新

耳鼻科の診察には、障害をもった患者さんも多くこられます。
(「障害」「障がい」「障碍」といった表記には、いろいろな意見があるようです。それぞれに、肯定・否定の考え方があり、使用については統一されていない現状です。)

これまでは、医療の仕事をしていながらも、自分自身のなかに、日常にはご苦労がおありだろうなあ、という、どこか他人事のような感覚があったように思います。

たまたま先日 特別支援学校の先生をしておられる山元加津子さんのことを知りました。いままで、山元加津子さんというと、ブログタイトルの『1/4の奇跡』というドキュメンタリー映画の話題を少し耳にした程度でした。

お名前を知ったことをきっかけに、数冊本も読ませていただきました。実際のこどもさん、親御さんのお話は、涙なくしては読めませんでした。




ぜひ、機会、ご興味があれば手に取っていただければよいかと思います。

ここでお考えのすべてを紹介できるわけではありませんが、マラリアにかかりにくい「鎌状赤血球」という病気のことをとりあげておられます。

伝染病につよい突然変異遺伝子をもつ人が生まれるとき、そのきょうだいには、高い確率で重い障害をもつひとがあらわれます。これは、なんとなくではなく、遺伝学的な話です。私たちは、障害ということだけに目を向けがちですが、そこには、あなたの病気を受け取った人がいる、という事実があるんですね。

本文より引用すると、
『人間がマラリアとの生存競争に勝つには、マラリアに強い遺伝子のほかに、病気や障害を持つ遺伝子も必要だった、ということです。病気や障害を「引き受ける人」がいなければ、その村は絶滅していたことになります。』

医学部時代に、マラリアや鎌状赤血球を、病気としては学びましたが、そういった視点から考えたことはありませんでした。これは、医師をめざす医学部学生の方への教育という意味でも、とても大切だと感じました。通常、医師をやっていると、おそらくマラリアや鎌状赤血球の患者さんに出会うことは、ほぼ皆無といえます。
しかし、こういった考え方は、特に医療にたずさわる方の、重要な視点として育ててほしいと思いました。

考えようによっては、遺伝的な病気だけではなく、すべての症状、病気について、いえることかもしれません。
あなたの病気を受け取ってくれた人がいる、あなたの病気を受け取ってくれたものがある、そう思うと、ひと、ものすべてに感謝して生きていこうと思えます。



投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

2015.10.26更新

京都で行われた 杏林予防医学研究所主催の「細胞環境デザイン学」講座(中級)に参加してきました。
京都でしたが、2日目の早朝から周囲の散策、所長のご自宅での音楽鑑賞体験などがあり、久しぶりに京都に泊まりました。

講座は、山田所長の熱い講義をたっぷりお聞きできて、とても有意義でした。



ちょっと専門的になりますが、小胞体ストレスと難聴の研究は、大学病院耳鼻科ではご発表がありましたが、それをわかりやすく、また栄養学との関連でお話しいただき、たいへん参考になりました。タンパク質は、しっかりと構造が保たれて初めてちゃんと働くことができるので、分子シャペロンによるファールディングの調整などが大切になります。それを、食、栄養の面から解説いただきました。

基礎的な実験は開業医ではできませんが、わかってきた事実を使って、それを実際の生活に役立たせる、それが私たちにできることですね。それが、食という毎日の生活に反映できれば、なおさら素晴らしいことです。



考えを同じくする先生方とご一緒して、新しくご縁をいただけたのも、何よりの宝でした。

朝 待ち合わせの集合時間よりかなり早く起きて、鴨川沿いを散策しました。

 

めったに見ない早朝の京都 鴨川の景色、何よりも何にも邪魔されない、川のせせらぐ音、消えゆく泡...。
まさに、鴨長明『方丈記』ゆく川の流れは絶えずして...。最高の時間がすごせました。

と、講座の一貫である散策で、まさに鴨長明に出会えました!

 

冒頭のフレーズは有名ですが、変わらないために変わり続ける『動的平衡』の一例として、またマインドフルネスプログラムでも、この方丈記のフレーズを、思考を考えるときの教材として使用されていて、私の大好きなフレーズです。

ほんとうに、知識の習得だけでなく、自分の細胞をつくりかえる機会をいただくことができて、たいへん素晴らしい講座となりました。

投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

2015.10.24更新

数十年前の調査ですが、人の健康について、面白い調査報告があります。

調査を行ったのはフィンラド保険局で、心血管疾患 の危険因子をもつ中年管理職の方を2グルー プに分け、

一つのグループは、医療機関等に より徹底した健康管理 を行い、
もう一つのグループは特別は 行わず放置して

15年後の彼ら健康状態を調べたというものらしいです。

結果は、徹底して健康管理を行ったグループの方が様々な数値 は良かったもの、
死亡率では、放置されていたグループ方が低かった、

というショ ッキングなものでした。この結果は、「フィンランド・パラドックス」と呼ばれます。
こういった調査には、いろんな解釈があると思いますが、健康に留意するのは悪いことではありませんが、あまりにいろんなことを気にしすぎることは、かえってストレスをかかえてしまう、難しいところです。

診察をしていると、私たちは当然のように、
たばこを控えましょう、お酒は少なめに、毎日しっかりと運動しましょう、~なものをしっかりと食べましょう、
と、お話はしていますが、お一人ひとりにとって、かえってそれがストレスになるケースもあり得るわけですね。

本来は、自分自身が納得して、ストレスを感じることなく、いい生活習慣が身につくことが一番です。
あくまで、無理やりがまんして~するではなく、なんとなく~の方が調子がいい、
そんな感じでやっていきたいものです。

投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

2015.10.20更新

日々診察をしていると、患者さんは、いろんな診療科で、いろんな薬を飲んでおられことに驚かされます。
拙書『耳鼻咽喉科医だからわかる意外な病気、治せる病気』(現代書林)でもふれていますが、多くの薬をあわせて飲んでいる ポリファーマシーは大きな問題になっていますね。薬自体の副作用の確率は上がりますし、複数の薬の相互作用は、出している医師にもわからないと思います。

高血圧、糖尿病、脂質異常症などなど。

特に、コレステロールはいつも悪者にされますので、コレステロールを下げる薬を飲まれている方もとても多く見かけます。この、コレステロールを下げる薬の種類である「スタチン剤」という薬は、コレステロールの生成を抑えるだけでなく、コエンザイムQ10という物質も、作らなくなってしまいます。コエンザイムQ10は、細胞の中のミトコンドリアにあって、エネルギーを作り出すことに関係する補酵素と考えられていて、とても大切なんですね。

すべての患者さんということはありませんが、耳鼻科にこられる難聴や耳鳴り、めまいの患者さんには、コレステロールを下げる薬を飲んでおられる方も多く、コエンザイムQ10も同時に減ってしまっていることが原因になっているのでは、という意見もあります。患者さんともよく相談して、コエンザイムQ10を摂ってもらう場合もあります。

これは患者さんはもちろん、処方されている先生方もあまりご存じないようです。血圧を下げる、血糖値を下げる、コレステロール値を下げる、それ自体は大切ですが、単に血液検査の数字が下がればいい、ということではなく、その裏で人体で起こっていることを知っておく必要があります。まだまだ、学ぶことが多い毎日です。

投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

2015.10.16更新

先日テレビで、『千日回峰行』のニュースを見た方も多いでしょう。

天台宗総本山延暦寺善住院の釜堀浩元住職が、荒行「千日回峰行」最大の難関と言われる「堂入り」を始めたことが報じられました。

大津市・無動寺谷の明王堂に9日間こもり、一切の食事や水を断って、眠ることなく不動明王の真言を10万回唱え続けるというものです。5日目には、水で口の中をすすぐことが許されるそうですが、決して飲んではいけないのですね。

この千日回峰行では、「堂入り」前後でも文字通り1000日の荒行があり、一般の生活をする私たちからは想像を絶しています。

とてもとても堂入りと比べるまでもありませんが、私も定期的にファスティングを行っています。
最近は、いろいろなファスティングが行われていますが、山田豊文先生が提唱されているミネラルファスティングを行いました。



一般の方はもちろん、横綱白鵬関の指導をはじめ、多くのトップアスリートへの指導で成果を挙げておられます。

今回は、準備期間、復食期間をはじめ、ファスティング期間3日間でした。その間は、ファスティングジュースのみですごします。



ファスティング期間は、空腹感はもちろん、身体を使わせないようにするために、かなり眠気にもおそわれますが、その後は、気持ち、気力が充実して、快便になります。実際に生き返った!と思えますね。

おかげさまで、あくまでも体重計の測定ですが、


体内年齢33歳!



ぜひ、今後も、健康管理だけでなく、病気の治療の一つとして、患者さんともお話ししながら、どんどんと取り入れていきたいと思っています。

投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

2015.10.13更新

ホメオパシー医学会にて、発表する機会をいただきました。
耳鼻科開業医の取り組みを報告させてもらいました。

お忙しい中、ホメオパシー、統合医療でご活躍の先生方のお話を聞けて、お会いできて、とても有意義でした。

帯津良一先生は、「歓喜と創造」
いつも先生の哲学的なお話は、医療者として、一人の人間の生き方として、たいへん参考になります。



ほんとうに、お元気です。

統合医療といえば川嶋先生、ホメオパシーといえば板村先生。
お2人にも、ホメオパシー以外でもいろいろな話がうかがえました。



また、海外招待講演では、
Dr. Russell Malcom(前Faculty of Homeopathy 教育担当) 『The Bowel Nosodes』
が聞けました。

もちろん、ホメオパシーでも、腸内環境の大切は同じで、こちらもとても有意義な講演でした。

投稿者: きたにし耳鼻咽喉科

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